第20回IECフォーラム(256回記念)を振り返って

IEC会員の皆さまへ
                            世話人 中西祥彦
 
27日・28日とフォーラム参加者のみなさま、本当にありがとうございました。
また、いろいろな役割をこなして準備に進行にと担当されましたみなさまに、
この場をお借りいたしまして、御心遣いご協力に対し感謝の気持ちを述べることを
お許しください。ありがとうございました。
 
 ところで、さる12月27日(火)・28日(水)の両日に、
第20回IECフォーラム(256回記念も含む)が大阪大学中之島センター(7F)で
行われました。
 
それは、皆さまのご尽力のもとで、同時刊行の記念誌を発刊できたことを感謝する
とともに、その編集にまつわるお話が江見先生からありました。
(投稿原稿の共通フォーマットの工夫、図表の入れ方、原図の精度、数式の処理、
写真の取り扱い、印刷時の白黒とカラー処理等)
 
それから、今回は、紙媒体のみならずPCで閲覧できるような工夫とそれから、
一般のiPhoneやiPadにも対応させて、日本で初めてePubで閲覧可能にさせるなど
昨年のフォーラムのテーマの中でとりあげられました<電子書籍>の内容を一歩発展
させる成果をあげることができましたことは大変うれしく思っております。
初日の午前中に、フリー討論の中、その報告がなされましたことをここにお伝えして
おきます。感想のなかで、iPhone使用の山田先生からの一言では、
「前回11月256例会のときよりは、はるかにサクサクと閲覧できますね」とのことでした。
 
 そして、今回は、「情報教育の進展と再構築」というテーマのもと、ここ3年前からフォーラムの時期として定着いたしました年末のお忙しい中ではありますが、初日●(42?)名、二日目●(26?)名で合計●●(68?)名の皆さまが、東は北海道教育大(旭川市)から、西は九州長崎大(長崎市)の遠距離から参加して頂きましたことを感謝いたします。
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◇ プログラム ◇
28日(火)                         10:00〜11:00
フリー報告 「記念誌とePubができるまでの苦労話」  江見先生     
      「 ? 」                中村州先生
 
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開会の挨拶                (総合司会)中西  12:55〜13:00   
黎明期を現代の視点で語る/        (司会)横山    13:00〜14:30
パネラー:石桁・西之園・細川
質疑応答
小休憩
興隆期/                 (司会)田中規   14:50〜15:30
パネラー:西野+(高橋参)              
質疑応答
小休憩
発展期/                 (司会)田中規   15:40〜16:35
パネラー:江見・石川
質疑応答
小休憩
再構築期/                (司会)山田    16:50〜17:45
パネラー:中村州・田中秀
質疑応答
全体を終えて一言頂く/西之園・石桁              17:45〜18:00          
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/(懇親会)/
 9階交流サロン「サロン・ド・ラミカル」(司会)田中秀    18:00〜20:00
 
/(宿泊)/ ホテルニュー松ヶ枝      和室(松柏)     21:00〜00:20
 
28日(水)
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/外部講師による新たなる地平を探る/      (司会)中西       9:00〜12:00
 ・「ICTと教育」 関西学院大学・総合政策学部講師 吉野太郎先生
 ・「Webからの発信」金沢工業大学・数理工教育研究センター 中村晃先生
最後に、講師の先生方から一言IECに対する感想を頂く
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第一日目は、1989年に創設されましたIECの20年の歴史を振り返り、
おおきく4つのステージ(黎明期=創設期、興隆期、発展期、再構築期)に
わけまして、パネリストの方々から話題を提供して頂き、それに対して
フロアーの参加者の方から質疑応答していく形の流れで、プログラムの
予定の時間に従い進めていきました。今回は江見先生からのご提案でプロジェクターを2台を用意して、振り返りのときには、各ステージごとに併行した年表を提示して年代を追いつつ、4つの視点(IEC・ITパソコン技術・教育業界・社会情勢)での内容も同時投影しながら進行させていく工夫を取り入れました。
 
 最初の黎明期では、まず石桁先生からのお話でした。
中世の聖書教育に対し、現代では、教育は何のためになされるのか?の問に応えて
「社会にでて普通に生きていく力をつけていくため」と。実態はどうなのか・・・?
それから、1990年に「情報社会と情報基礎」(第一法規出版)の本が
中村博幸先生を編集委員長として発行され、結果2万部以上の売り上げとなりました。
実は、その印税で本会の運営やフォーラムを開催してこられたのがそもそものIECフォーラムの出発点であるとの報告がなされました。もっとも、石桁先生はこれまでに資料によればいくつかの研究会を立ち上げておられます。
そして、その中の一つに、1962年に和歌山大学で発足させられた教育理学研究会があります。実はその1つのグループとして当時京都文教大学の中村博幸先生らとIECの母体を作られたようです。また、赤松辰彦さんの紹介で大阪駅前の細川事務所を使用させて頂き、「本」の原稿の検討や編集をなされたことがわかりました。(以下の内容の詳細は、記念誌を参照してください。割愛します。)なお、VTRによる記録は、工藤先生が担当して頂きましたので、後日必要なら編集できる用意はあります。2日目は、中村民先生にデジカメでスナップを撮影して頂きました。
 
 ところで、今年は、現場での多忙さのためか、少しアクシデントが重なり、
結果的には数名の先生がたがやむなく分担役割や当初予定の日程を断念せざるをえない状況(仕事関係、風邪(2)、体調不良、入院、病院健診、腰痛、家庭事情など)に追い込まれまして、最初のMLでの連絡内容とは異なるプログラムで進行内容の一部を急遽変更して対応したり、参加されても連絡が入り、予定変更を余儀なくせざるをえないなど本当に想定外の場面がいろいろとありました。
 
しかしながら、会員の皆さまの協力的な対応で問題の発生に対しても事なきをえましたこと、また、通常の進行にあたり、事前の準備やスムーズな流れになるような目配りや気配りなど数え上げるときりがないほど皆さまからの温かいご支援を頂きまして2日間を滞りなく終えることができました。本当にありがとうございました。
また、初日の懇親会では、同センター9階の交流サロン「サロン・ド・ラミカル」にて36名の皆さまが20時頃まで、大いに歓談を深め、互いに有益な交流を図られたことと思われます。
 そのあとも、宿泊会員らが中心に、ホテルニュー松ヶ枝の和室で
5時からのIECの両田中先生らがいつもの調子でお世話して下さり、外部講師のお二人の先生がたも交えて、10人以上がわいわいと楽しみながらのひとときで、気がつきましたらシンデレラ時刻をすでにまわっておりましたので、余韻を残した形で明日に引き継ぐことを約して一応のお開きにいたしました。その際、フォーラム会計と会員からの差し入れがあり、たいそう会は盛り上がっておりました。そのひとつに、E先生が話題提供された「言葉からみる歴史のロマンを辿る語り本(発行予定?)」などがあったようにおもいます。
 
 第二日目の午前中は、2つの話題提供が、外部講師であられる
関西学院大学・総合政策学部講師の吉野太郎先生による「ICTと教育をつなぐ」という
テーマで3つの話題が報告されました。
引き続きまして、金沢工業大学・理数工教育研究センターの教授であられる中村晃先生による「Webからの発信」ということでお話を頂きました。そして今回のプレゼン資料は(KIT数学ナビゲーションによるe-ラーニングの取り組み 金沢工業大 中村晃)にありますので詳細はそちらをご覧ください。→ここでの興味深いプレゼンツールとして<プレジー>を伺いました。これは、フリーソフトがあります。まずは、説明画面として、YouTube(http://www.youtube.com/watch?v=WxBSGTcufYM)を参照してください。
                                                         
そして、この度のフォーラムの成功に対しましては、2日目の外部講師の中村晃(4代目中村先生)先生からのIECへの一言のなかの「初めての参加ですが、この和やかな雰囲気のなかで20年続いている研究会・フォーラムの在り様に感銘」された発言をありがたく頂くことにしました。
 
これは、とりもなおさずIEC創設の3人の先生がたのお気持ちを1つの形にしたことでもあり、これまでのIEC会員のみなさまの継続活動によるものだとおもっております。
 
外部講師のお二人の先生や今回初めて参加された何人かの先生や、今回のフォーラムを機に入会して頂いた先生などからもいろいろと学ぶところがあられたような感想などを頂きましたが、そのようなことが少しでもIECから外部への社会貢献につながっていけばいいなとおもっております。
 
それから、最後に石桁先生からは、日本の大學の授業料が世界的に高いことに触れられ、できれば、このIECも会費を取らずにやれるようになればいいなぁとの提案を頂きました。
 
 ただひとつ残念に思うことは、間際まで、職務で時間の都合がつけられなかった先生がおられたり、ご病気や入院等でやむなく参加できなかったり、また突然連絡が入り、参加日程の変更を余儀なくされた先生のおられたことなどが少なからずあったように思われることです。それと、以前にIECにおられて大変お世話になった先生方にお声かけしましたが今回参加できる機会を得られなかったことです。またの機会に実現できればいいなぁとおもっております。
 
 最後に、やむなくご病気などで欠席された皆さまの一日も早いご回復をお祈りいたします。
それから、IEC会員の皆様のご健康とこれからのますますのご活躍をお祈りいたします。
そして、来年もなにとぞ、IECの再構築をさらに目指して、新しい風を期待しておりますので、会員皆さまからのIECへのご協力ご支援をよろしくおねがいいたします。   
 
以上