情報教育の知恵(改訂版)
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IECのメンバーで執筆・編集した「情報教育の知恵(改訂版)」が、 1999年4月1日に出版されました。
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目次

第1部 考えました情報教育

§1. システムセンスを育成するために       (中村 民明)  情報社会・システム社会に必要なシステムセンスを育成するためには、 多くのシステムの背景や仕組みを理解することが必要である。そのため には、身の回りのステムの仕組みを表現することにより、多くのシステ ムに関心を持たせることが効果的であろう。 §2. 仮説検証的学習のすすめ           (今田  彬)  仮説を立てて、それを環境の中で検証していくことにより適応してい くという、人が生まれつき持っている能力は、情報機器により検証が容 易になることで飛躍的に向上するはずであり、情報教育はこのことを目 指してなされるべきであるというのが、以下の私の主張するところであ る。 §3. 学生が自己アッピールできるようにする情報の教育を!                          (石桁 正士)  自分らしさを確立することは、情報社会においてきわめて大切である。 私は情報教育の中でDTPrなどの手法を使って、自分についての情報 発信をする能力を育成したい。 §4. 意図的に生きることの大切さ       (中根 巳貴男)  情報活用能力の育成に先だって、学生が「自分は何をしたいのか」と いう意図を明確にする態度を養いたい。 §5. “発見の喜び”「思考力・創造力の育成を目指して」    −(without a computer)− (中西 祥彦)   自立を前提に、人生設計図を検討させる中で、興味と意欲を引出し、 熱中できる環境を設定し、集中力を養い、自発的に取り組ませて、でき る喜びを発見させること。 §6. 隠れた情報教育             (西川 眞礎郎)   科学のソフト面は情報であり、情報を意識して行う科学教育は、情報 教育である。ここで科学とは、自然科学に限らない。人文、 社会、応 用面で、政治、経済、工学、医学、生産、経営、等々。                     

第2部 お薦めします私の情報教育

§7. モデルチェンジが必要な従来型の「情報教育」                         (福田 真規夫)  極端な言い方をすれば、情報教育の具体的な内容は、社会のコンピュ ータ事情が決めている。しかし、最も重要なことは、情報教育はコンピ ュータ教育ではないという認識を教育担当者が持つことである。 §8. 情報教育経験を通して自己を見つめなおし、学習意欲の発見を    行おう!!                (野口 紳一郎)  高度情報化社会といわれる時代、生活力として多くの情報を適切に 判断、分析する能力、そして適切に自己表現する能力が必要である。 人を教える経験を通して、物事を冷静に見る視座や自己分析の出来る 人材を育てる。 §9. 工業科に合ったプログラム言語基礎教育の模索 (小谷 幸三)  現在、高等学校工業科には能力が高い生徒が集まりにくくなってい る。そこで、この状況に対応した教育方法が必要である。私の展開す るプログラム言語の基礎教育実践を紹介したい。 §10. 一太郎Ver.3を利用しての情報教育第一歩(新田 眞一)  情報教育の第一歩はパソコンのワープロソフト「一太郎Ver.3」 を利用することである。ウインドウズがなくてもよい。肝心なのは情報 をいかに活用しはじめるかである。 §11. インストラクター模擬演習       (角 智津子)  教師から学んだことや、自分が本を読んで学んだことは、人に教える ことによって、より深く理解し、自分のものにできると、私は考える。 §12. 現在の社会で生活していく為の情報教育   (正木 幸子)  学生が様々な社会環境に適応していくためには、情報を活用して問題 を解決しなければならない。私の考える情報教育の目的は、問題を発見 したり問題解決したりする能力の向上であり、そのための情報活用能力 の育成である。 §13. インターネットで変わる教育環境  −グループ教授−学習システムがもたらすもの− (小山  宣樹)      インターネットを活用して教師がグループ教材を開発し、利用し、評 価するようなグループ教授−学習システムは、従来の教授−学習環境を 変革する新しい教育システムになると考える。 §14. 自己表現能力育成のための情報教育   −マルチメディアPCの総合的活用をとおして−  (大西慶一)         現代の高度情報化社会において自己表現力は必須のリテラシーである。 そこで、各アプリケーションを統合的に活用(OLE機能の活用)した コンピュータの総合的活用で双方向の情報の受・発信能力・自己表現力 を養成するための情報教育が必要である。 §15. システムアドミニストレータ(SAD)資格制度について                         (礒野 喜美子)  社会の求めている人材像としてSADをとりあげる。女子短大のカリ キュラムにSADカリキュラム(初級)を取り入れることで社会人準備 教育に効果をあげうる。

第3部 やってみましたこんな情報教育

§16 ハイパーメディアリテラシーを育てる (福田 真規夫)  高度情報化社会の中で、積極的に生きていくための道具として、マ ルチメディアを活用するためには、ハイパーメディア・リテラシーと 呼ばれる能力が必要になる。  §17. 電子メールの交換よる国際理解教育の実践     −英語科との連携授業を通じて−     (西野 和典)  国際理解教育は、英語や情報関連科目が連携し、電子メールを利用 して諸外国とコミュニケーションを図る授業が効果的である。これは、 情報発信能力を育成し、情報教育の観点からも有益である。 §18. 社会科との連携による情報リテラシー教育(高橋 参吉)  高等学校段階の情報教育では、まず、独立教科として「情報」教科 が必要である。次に、「情報」教科では課題研究的なテーマも取り上 げ、テーマによっては他の教科との連携が必要である。  §19. グラフィックスを主体としたプログラミング教育                   (高橋 参吉,西野 和典)  プログラミング教育では、プログラミングに対して、まず興味を持 たせることが大切である。そのため、マウスで図を描くとBASIC プログラムが生成されるグラフィックエディタを活用している。 §20. 表現能力の育成 −その基本を学ぶ法−   (横山 宏)  情報社会で求められる表現能力を育成するには、話し方の能力、 文章表現の能力、ストーリー構成の能力、メディア活用の能力を順序 立てて、基本を丁寧に指導することが重要である。   §21. 教える教育から共に学ぶ教育へ   (角 智津子)  情報教育には、既存の教科同様、教師が学生を指導するといった 「教授型」の他に、教師と学生が共に学ぶという「共同学習型」も 存在すると、私は考える。 §22. 情報教育の基礎は実技教育        (泉 博夫)  情報教育の初期は、実技中心に重点を置くた方がよい。実技中心に なると、せめて音楽、体育、美術、といった実技を伴う教科に見合っ た実技時間が必要である。 §23. 受講者の学習効果の調査        (岩崎 重剛)  学習者の反応を見ないで情報教育は成り立たない。われわれは、 いまネットワークという反応を見るのに絶好の環境にあるといえる。 だから大いに活用すべきと考える。  §24. ビジュアルな情報処理       (大西 慶一)   高度情報化社会において必要とされる能力として、コミュニケー ション能力があげられる。そこで、従来のような文章や言語だけで はなく、一目で「理解」や「伝達」ができる情報処理能力、すなわ ち「ビジュアルな情報処理能力」を養成する必要があると考える。 §25. 情報教育は、ユーザー教育       (泉 博夫)  情報教育としてコンピュータを使うユーザーとしての視点を考え ておかないと賢い消費者としての対応が出来なくなる。 §26. 読み、書き、コンピュータ (斐品正照、飯田慈子、高寺佳矢子)  情報教育としてコンピュータを使うユーザーとしての視点を考え ておかないと賢い消費者としての対応が出来なくなる。

E あとがき

付録 IEC研究会の紹介