第204回IEC研究会議事録

日時:2007年3月11日(日)
   13:30〜17:00
場所:関学大阪梅田キャンパス
      大阪市北区茶屋町19−19
    アプローズタワー14階

    電話:06−6485−5611
   http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/


司会:横山
書記:矢島
出席:横山、矢島、江見、中西、小島、瀬川、高橋、竹嶋、河俣、石桁、
  畑、秋山、野部、新田、西本、工藤、田中(規)
欠席:中條、金田、野口、角南、河野


内容:
1.会務(諸会連絡・報告,情報回覧等)

・諸会連絡・報告

3月17日(土)
JSiSE2006年度第6回研究会
千里金蘭大学

9月1日(土)
電子情報通信学会ET
大阪府立高専
6月25日締切
テーマ:高等教育

3月16日(金)-17日(土)
日本知能情報ファジィ学会・ソフトサイエンス研究部会
17thSSW ソフトサイエンスワークショップ 
大阪国際大学守口キャンパス

3月27日(火)-28日(水)
京都大学高等教育研究開発推進センター
第13回大学教育研究フォーラム
京都大学
http://www.highedu.kyoto-u.ac.jp/forum/2006/index.html

3月31日(土)
京都大学大学院情報学研究科公開講座
京都大学百周年時計台記念館
http://www.i.kyoto-u.ac.jp/Koukai/2007/03/

3月17日 (土)
大阪私学教育情報化研究会
四条畷学園

3月3日 
JSiSE学生・院生研究発表会
電気通信大学

インストラクショナルデザインセミナー 企画中(江見先生)
IECフォーラムとしての実施について江見先生が企画し、4月の定例会で決定したい。

・回覧物
情報化社会の光と影vol2 DVD

・懇談事項
IECでGeneric Skillsをどのように捕らえてきたか

「情報活用にも様々なレベル(経営者レベル、オペレータレベル)がある」
「高校では実習、座学を分けた方がいいと思う」
「高校入学時に情報に関してそれほどの差があるのか」
「例えば、ローマ字が分からないなどの差があるなど、差はある」
「Excelでも算数の力が必要」
「逆に算数でExcelを使ったらどうか」

2.研究報告
(グループ枠・60分)

「情報B dolittleの実践」野部緑

・なぜ、プログラミングをするのか。
→アルゴリズムの理解、情報A、情報Bとの差別化をはかる

・dolittleとは
学校教育用プログラミング言語
http://dolittle.eplang.jp/
日本語で書くことができるオブジェクト言語

・実践内容
対象:情報B選択者20数名
時間:約12時間
題材:音楽をつくる
辰巳先生のテキストを利用

・実践内容2
音楽の題材はチューリップ
同じメロディは繰返し
1部違うところをIF文で

予約語および二重ループまで説明

X=X+1は難しい。

・アンケート結果
やや簡単が5%で他はやや難しいか難しい
しかし大部分の学生が興味あり

自由記述
日本語なのでやりやすい
Dolittleが欲しくなった
もっとやってみたかった
プログラミングに触れることが出来てよかった
音が流れたときは嬉しかった。
文法エラーが多くていやになった
ミスがあるたびに叫びたくなった
ややこしくていやになった

・改善点
効率的な入力できるようにする
 切り取り・貼り付けなどの活用
間違いの発見をしやすく
 文法エラーの説明がでるといいな
 授業で、エラーの見つけ方が必要か?
題材にする音楽
 チューリップより、きらきらぼしの方がよかったのではないだろうか。

・次回
10月からの情報Bで再度、実践の予定
改良版のテキストが届く?

質疑応答(Aは発表者とは限りません)
Q: ドリトルはフリーですか?
A: フリーです。
Q:
日本語のプログラミングとしては10数年前のmindもある。富士通の日本語のベーシックもあった。mindは大阪弁もいける。「作る」「作れ」のどち
らでも動くようになっているべき。狙いとして興味を持たせることはできてもそのあとに進んでいけるのか疑問。
A: 導入しか狙っていない。
Q: なんでこれ(プログラミング)をやらないけないのかと学生は思わないか。
A: 平均や合計を求めるものではない。
Q: MIDIで出来るではないかという学生はいなかったのか。
A: 学生は別のものと考えていたようで問題はなかった。
Q: X=X+1は難しすぎる。
A: そのあたりが限界だと思う。
Q: 小学校も題材は同じなのか。
A: 小学校では図形を題材にすることが多い。
Q: プログラムという言葉自体は学生は分かっているのか。
A: 簡単な説明はした。
Q: 「作る」よりも「作れ」ではないか。命令口調が大事ではないか。
A: その方がいいかもしれない。
Q: X=X+1は日本語にできないのか。
A: その方がいいと思う。ただ、X=X+1を教えたいという思想が背景にあると思う。
Q: 変数は日本語に出来るのか
A: 出来る。
Q:
ねずみとぞうと犬のどれが大きいかは現実的な話。これは小学生でも分かる。現実にはないもの、例えばネズミはぞうより大きい、犬よりネズミが大きい、と
いうありえない仮定があると大きさの判断に負荷がかかる。この形式的操作が完成するのが15才と言われている。だから小学生にはプログラミングは難しい
面がある。
A: 確かに今の仮定は負荷がかかった。
Q: 形式的操作はどこで養われるものなのか。
A: その回答は持ち合わせていない。X=X+1が難しいということを考えるのには手がかりになるのでは。
Q: 小学生にやる意味は?
A: 多くの階段(X=X+1理解するレベルの先の階段)を登る必要があるので、それを可能にするのであれば意味がある。
Q: 学生との疑問から理解にいたるまでのやりとりが知りたい。
A: また次回実践で。
Q: 学生の変数の理解に関しては研究に値するテーマではないか。
A: そう思う。


3.その他
今後の活動について
200回記念誌に基づいた発表も考えたい
4月に幹事会を開催。
4月8日開催予定
5月12日 石桁先生 記念パーティー