第216回IEC研究会議事録案

日時:2008年3月9日(日)
   13:30〜17:00
場所:関学大阪梅田キャンパス
       大阪市北区茶屋町19-19
    アプローズタワー14階   1403教室

    電話:06−6485−5611
   http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/

司会:中西
書記:中村
出席者:阿濱、石桁、江見、岡本、河俣、工藤、中西、中村(州)、西本、野部、田中(秀)、田中(規)、矢島、新田、石川、河野、工藤、高橋
見学:梶木、後藤洋信(初参加)
欠席(連絡済):横山、畑、中村(民)

1.報告
(1)京都私学教育研究会
日時:2月24日(日)
場所:同志社女子高校(今出川)
内容:折り紙を伝えることでコミュニケーションなど
感想(野部):一年間を通じてhtml,word,pptで自己紹介(立命館大学元講師)が印象的

(2)KCG AWARDS 2008
日時:2月24日(日)
場所:専修学校京都コンピュータ学院駅前校
内容:京都コンピュータ学院(KCG)の卒業研究作品,京都情報大学院大学(KCGI)の課程修了プロジェクトの中から選ばれた優秀作品を発表会
感想(中西):企業者の審査員によるコメントや評価による最優秀者決定もユニークで、パラエティに富んで面白かった。

(3)現代GP最終成果報告会「実践力をつける実習教育統合支援システム」
日時:3月1日(土)
場所:大阪大谷大学
内容:「ICTは教育を変えるか」水越敏行大阪大学名誉教授、「授業改善にインストラクショナルデザインを活用する」鈴木克明熊本大学大学院教授の講演と3年間のまとめの成果報告

(4)高校教科「情報」シンポジウム in 関西
日時:3月2日(日)
場所:千里金蘭大学 大阪梅田キャンパス
内容:「高校教科「情報」に対する法的側面からの期待-2008年学習指導要領改訂を見すえて-」田中 規久雄先生、パネル討論「私の情報実践」野部先生など

(5)JSiSE第22回学生研究発表会
日時:3月8日(土)
場所:千里金蘭大学
内容:学生研究発表19件(昨年まで「学生によるコンピュ−タ利用研究発表会」の名称)


2.諸会連絡
(1)JSiSE2007年度第6回研究会
テーマ:次世代情報教育の構築に向けて/一般
開催日:2008年3月15日(土)
会 場:静岡大学情報学部(浜松)
http://www.jsise.org/topics/20080315.html
コメント:今回の研究会では希望者に特集論文募集(2009年1月発行号掲載)の査読前コメントが付く

(2)OR学会第59回シンポジウム・2008年春季研究発表会
開催日:2008年3月24・25・26日(月火水)
会 場:京都コンピュータ学院駅前校 (京都情報大学院大学)
http://www.orsj.or.jp/nc2008s/

(3)日本情報科教育学会(JAEiS)シンポジウム
開催日:2008年3月28日(金) 13:30-16:30
会 場:関西学院大学 大阪梅田キャンパス
テーマ:日本情報科教育学会の組織と活動
http://jaeis.org/symposium/index.html

(4)情報処理学会コンピュータと教育研究会第94回研究発表会
開催日:2008年5月17日(土)
会 場:京都情報大学院大学(百万遍)
http://ce.eplang.jp/KenQ/sanka08.html
伝えたい内容「発表者募集」発表締切3月28日(金) 原稿締切4月18日(金)

(5)JSiSE2008年度第1回研究会
開催日:2008年5月30日(金)
会 場:メディア教育開発センター(NIME千葉)
テーマ:eラーニング環境のデザインとHRD(Human Resource Development)
http://www.jsise.org/topics/20080530.html
伝えたい内容「発表者募集」発表締切3月28日(金) 原稿締切4月25日(金)

(6)日本情報科教育学会(JAEiS)全国大会
開催日:2008年6月28日(土)〜29日(日)
会 場:滋賀大学 大津キャンパス(教育学部)
テーマ:日本情報科教育学会の組織と活動
http://jaeis.org/
伝えたい内容「発表者募集」

(7)詳細は、石桁・横山まで
伝えたい内容「企業でのプログラムアルバイト募集」


3.回覧

(1)図解 フィンランド・メソッド入門
著者:北川 達夫 (著), フィンランドメソッド普及会 (著)
単行本: 85ページ
出版社: 経済界 (2005/10)
感想(中西):PISA連続1位のフィンランドと日本の違いがわかる(発想力/論理力/表現力/批判的思考力/コミュニケーション力)

(2)世界の大学危機―新しい大学像を求めて (中公新書)
著者:潮木 守一 (著)
出版社: 中央公論新社 (2004/09)

(3)狼少年のパラドクス―ウチダ式教育再生論
著者:内田 樹 (著)
単行本: 261ページ
出版社: 朝日新聞社出版局 (2007/02)

(4)学校は誰のものか──学習者主権をめざして (講談社現代新書)
著者:戸田 忠雄 (著)
新書: 254ページ
出版社: 講談社 (2007/9/19)
感想(中西):学校は生徒のためにとなっているが・・・保護者がなぜ横から

(5)知的財産教本[改訂版]
著者:辻本一義弁理士他(著),山口大学知的財産本部(監)
http://www.emepublishing.jp/syosekihanbai/titekizaisan.htm

(6)これだけは知っておきたい!インターネット安全教室パンフレット
http://www.jnsa.org/caravan

(7)情報教育事典パンフレット
著者:岡本敏雄(編集代表幹事)他
単行本: B5版832ページ
出版社: 丸善[出版事業部]

(8)JAEiS日本情報科教育学会ニューズレターNo.1

(9)メディア教育研究
特集「FD(フィジカル・ディベロップメント):大学教員の教育方法の改善への取り組み」
独立行政法人メディア教育開発センター

(10)メディア教育研究
特集「e-Learningにおける高等教育機関の質保証への取り組み」
2007Vol.3,No.2
独立行政法人メディア教育開発センター

(11)eラーニング等のITを活用した教育に関する調査報告書(2006年度)
2007Vol.4,No.1
独立行政法人メディア教育開発センター

(12)nime研究報告
複合現実感技術の教育応用
著者:近藤智嗣(著)
2007,No.29
独立行政法人メディア教育開発センター

(13)nime研究報告
K-tai Campus:携帯電話による大学情報通信システムの開発とその利用
著者:葉田善章 篠原正典 清水康敬(著)
2007,No.32
独立行政法人メディア教育開発センター

(14)JSiSE第22回学生研究発表会(3/8 予稿集)
JSiSE関西支部


4.研究報告

(200回記念誌枠)
「理科系のための情報教育 21世紀の数学、理科、情報の総合的教育の新戦略」P.20-26
発表者:江見先生 発表番号 20080309-01 
内容 
1954年からの学習指導要領と生まれた年度の対応はなかなか興味深い(江見先生のHPに有)、世代を超えた認識の共有と理解が必要
2006.3数理情報教育部会の立ち上げ,5つの目標 情報Bの範囲、モデル化とシミュレーション、コンピュータを指向した算数・数学教育、コンピュータを意識した理科教育、離散数学の普及
教育情報システム部会 インストラクショナル・デザイン、キャリア教育は今後盛り上がる
情報教育4分類
        理系        文系
情報系     伝統     最近増加
非情報系 ここの議論がない IECで議論されている
日本では理系=エンジニアのみ
1990前半、大学:汎用機UNIX、専門学校:パソコンで即戦力
1990後半、大学でもパソコン、そしてインターネットと情報倫理、コンピュータ=数値計算からの変革
電子カルテとWebCT一緒、教育はこれでいいのか?Do Math, Think Math, Compute 
Math
ゆとり教育と情報教育 小学校から理科数学が減っている 中学の理科では定量的扱いない 英語教育の衰退 情報教育の危機
ゆとり廃止で改善されるか?
小学校年間算数時間の変遷合計は改善、低学年増加、高学年との均等化は問題では?

質疑応答
C:西本 大問題ですね。知能構造の形成後の高学年で理解するために時間増が必要 抽象的操作6年以降
学習的に学習が嫌いになる 詰め込み経験が飽きを呼ぶ 高学年自己意識やってうれしかった楽しかったという自律的な学習報酬がでる。低学年は親が喜ぶからやる。
Q:新田 なぜ低学年の時間が増えているのか?
A:総合的学習時間を減らさなかったからです。
C:野部 職業につく方は資格や就職のための操作教育
A:母校以前102コマ、今、情報等を除くと86。情報1・2増やすのは無理、総花的な人づくり
C:野部 高校卒には家庭科も体育も情報いらない?大検の存在により、そういう側面があり無し論が出る。高校では主要科目だけでいいよと言っているようだ。
C:石桁 英語教育は進歩している。ニーズが大切。学習者が英会話・文学、それがかわって、SEをしている人のソサエティのニーズ。情報で仕事をしている人のニーズを聞いて欲しい。
C:石桁 トランスレーション 翻案、物理から数学の世界、さらに高度な変換。なぜ、物理量→物理量になったのか理解の確認、ラーニングアウトカムに教師も生徒も意識していない。大学にそれが求められている。
C:石桁 学力が高い、良い教育とは?文部科学省がそれをやっていない。大学しかない。目的まで自分で責任を取れる。現職の先生にぜひ意識していただきたい。

(200回記念誌枠)
「教科情報教職課程における人材の育成」p.33-40
発表者:河俣先生 発表番号 20080309-02
内容
知的財産権、知識だけでは不十分→ジレンマ教材(架空体験を通じて、利害他者のことや、その配慮できるようになる)
3つの段階による3つの課題(ゲームソフト、レポート、新薬)
第1段階 自分の考え 第2段階 クラスで討議後 第3段階 法律等説明後
課題 ジレンマ教材を使用しない授業との比較

質疑応答
C:西本 グループA・Bの違い
A:課題を解く順番ですか?
Q:西本 課題と段階順番。
A:3つの課題中、メインの課題は第1−3段階、AとBでメイン課題が違う
Q:西本 どうして複雑なパターンを?
A:課題順番によって視野の広がりに差がでるのかを知りたかった。
Q:西本 結果の解釈が難しい?
A:また詳しく資料を提示します。
Q:西本 情報倫理の先生との2人以上の評定が必要なのでは?社会学心理学的には。
A:共同研究してみたい。
C:西本 一人でやるのであればデータマイニングに任せる方法もある。
C:中西 2段階目から3段階目での変化をまた機会があったら教えてください。

5.その他

(1)今後の予定
次回217回4/13の会場は未定
内容
・高橋参吉先生 高校教科「情報」新学習指導要領
・田中 規久雄先生 高校教科「情報」に対する法的側面からの期待

グループ枠は,218回5月数理情報

(2)議事録について
 固有名詞も出ているので内部と公表用ダイジェストを分ける方がいい。方法については未定。
高橋参吉先生のネットマンの件はまた次回。

(3)代表幹事交代のご挨拶
田中 規久雄先生へのねぎらいの言葉
中西先生より、年齢層が厚くなっているので、高校の先生など若い人にも声をかけたい