IEC 第264回研究会 議事録 日時:平成24年7月8日 13時30分から17時10分 場所:関学梅田キャンパス1407室 司会:中西/書記:加藤 出席者(15名):中西、石川、工藤、宮野、梶木、江見、中村民、吉野、加藤、中村州、山室、森石、安谷、矢島、田中規 見学者(4名):内藤、河地、北野、湯下 欠席連絡:横山 1:諸会連絡(時系列) 8月4〜6日「PCカンファレンス」CIEC @京都大学 8月10〜11日「全国高等学校情報教育研究会」@東京情報大学(千葉市内) 8月20〜22日「SSS」<情報処理学会>@静岡市内 8月22〜24日「JSise全国大会」@千葉工大 8月25〜26日「日本教育情報学会」 9月13〜14日「韓国でのe-learning」のシンポジウム(石川先生より) 9月16日(月・祝)「ETロボコン」(関西KCG/京都情報大学院大学京都本校) 10月2〜5日「GCCE国際学会」@幕張メッセ 4:13:55〜フォーラム開催に関して 昨年度は#256という節目で、外部から講師を招くなど開かれた形で行われた。 過去の集いを振り返るといろいろなことをやってきた。 #256以降、会への新規加入者・参加者が増えており、定例会での議論が活発になっている。 このような自由に語って集まれる場を持つことがいいとの評価の声もあった。 テーマも大切だが集うことにも意義があると思う。 情報教育との関連も大きく見ていい ◎位置づけ…今年はフォーラムはしない。ただし、合同研究会(仮称)ということにし、 IECの各部の内部活動+個人の興味の分野や研究対象をみんなで共有する機会として、 形態として合宿仕様で位置づけ、12月の例会+忘年会も含めて実施することを案とする。基本の経費は個人負担とする。 日時(候補) 12月25日〜27日の連続2日間 場所(候補) 和歌山・雑賀崎 *ただし、これは素案なので、みなさまからMLを通してご意見を頂きたいのでよろしくお願いします。 3.自由枠の発表 KCG内藤先生「ドット京都を用いたクリーン・ドメインの教育への可能性」 (江見先生から、発表内容を理解するための予備知識の解説 IPアドレスの仕組み、IPv4→IPv6、IPアドレスとホスト名の対応(DNS) ホスト名のドメイン名、ドメインの階層化構造(トップレベルドメイン) 今は、セカンドレベルドメインまでは取れるようになった(例:waseda.jp:早稲田大学) ICANN(ルートを管理している団体)の説明 TLD<国際TLD、gTLD:国に依存しない組織、ccTLD:国や地域を表すドメイン> 京都府の推薦付きで申請し、「.kyoto」を京都情報大学院大学が管理することとなる。 教育機関がトップレベルドメインを管理することを名乗り出たのは,世界で唯一である。 このドメインをどう活用していこうか、という江見先生からの前座的お話。 例:ac.jpの「ac」がついていることによる(情報の)信憑性→「kyoto」であることの信憑性 ここからは内藤先生の話 ccTLD(260種類)例:jp,cr, cn gTLD(22種類)例:.com、.net.,london、「.app」は競合して、 ・・・・その中の「.kyoto」.osakaなども申請がある(現在全世界で1900程度の申請)。 日本も、大手企業・団体なども申請している。・・・申請リストはICANNのサイトで公開されている。 ※申請料・1件約18万5千ドル ※漢字ドメインの申請はしていない これは一つの「社会実験」と位置づけ、京都府のためだけに使うことを京都府と約束している。 KCG以外の1社が申請をした(http://www.dotkyoto.jp/)。不採択の旨が掲載されている。 ドメインの統一化、セカンドレベルドメインの構想 お寺なのに「.com」があるのように、ドメイン名から連想されるものとリアルなもの(情報)に 乖離があることが多い(と感じている)→それをリセットするような試みをしてみたい。 2:システム研より 石川先生 Moodle2.2の運用について<講義形式> ○LMS(Learning Management System)Moodleについての概要 Ver 1.6から2.3までが稼働している。 勤務校では現在は1.9から2.2にアップデートして稼働している。その時の移行作業の話から入る。 新旧バージョンの違い 1.9まで・・・・・・・「サイト→コース」という階層構造で「コース」にファイルを置いていた 現在(2.2)では・・・「コース」の下の階層に置くことができる。操作性も変わった。 日本語のファイル名をアップロードしても不具合が起きにくい。 現在はモバイル端末(ガラゲーは未確認)で表示すると、それに応じた画面表示になる。 Step1:1.9->2.2のアップデート:サイトの全データを移すことを断念 Step2:クリーンインストールして、必要のものを各コースごとで必要データのみ移行してもらう 1年間の移行期間を設けて、基本は2.2を使ってもらう体制を取っている データ量が多いものについては、一つ一つアルバイトの学生を使って移行していた。 (pictures, motion pictures, sounds) ○管理者体制について:任期制教職員、または特定の少人数の担当者が行っている状況ではいかん ○管理体制が脆弱ではないか? ○バックアップ体制…分散させなければならない(火災、災害など) ○「どこにデータを置いておくか」という問題に直面。バックアップにも時間がかかる。 ○e-learningのインターフェイスが初等中等教育でも使えるようになっているといいな (アップロード、ダウンロードの操作など) ======以下、ディスカッションの内容====== ○e-learningに関わる部分で日本は遅れていると感じる vs 必要性がないのでは? ○Facebookを使って、公開設定をコントロールすることで、新たな「学び」が生まれるのではないか?。 ○小中高の教育現場の求めているもの・・・「仕組み<コンテンツ」 ○Facebook + APIでLMSが使えるようになると ○高校でのLMS活用実践に関連して 自学自習の時間が増える傾向がある 英語教育において導入のために、授業方針を変えなければいけない。 ○スタートの位置に幅がある一方で、到達目標(ゴール)は一定に定める傾向が強かった。 「意欲、関心、態度」を測り、達成度を個々に見るためには、LMSは有効である。 ○とある公立高校の状況 学習履歴=個人情報/学校外にサーバを立てられない。そのため、例えば、Facebookアカウントや Apple IDなど外に作ったアカウントを生徒のために使えるのか?、という問題を抱えている ○大学で、mixi→Facebook,tweeter を使おうと思っていたが、コントロールが効かない LMSのようにサーバを立てて環境構築する方が生き残るのではないか? ○大学の役割の変容するのでは?、大学が淘汰されていく 1:授業をする人(の所属大学)/2:単位を出す人(大学)/3:学位を発行する大学 インストラクショナルデザインと第四の波 ○課題の成果物の扱い<パブリッククラウドvsプライベート(学内)クラウド> 学内のLMSは授業終了後3ヶ月しか使えない。 一方で、作ったものの著作権・・・本人にあるから、自分のもののはず。 成果物の提出物はクラウドにあり、いつでも取り出せるようにできた方がいいのでは?。 (「e-ポートフォリオ」という考え方) 一度出したものは、「もう見たくない」という人もいる。 自分の情報は自分で管理する必要がある。 以上 終了後は、懇親会会場(百)へ