------- 全体 概要 -----------------------------------------------
                             記録 横山
情報教育学研究会(IEC)第268回定例研究会
「情報教育学研究会(IEC)情報交流会」

主催:情報教育学研究会(IEC)
協賛:教育システム情報学会関西支部

2012年12月2日(日)
第1部 研究会 13:30〜16:30
 関西学院大学大阪梅田キャンパス
 大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー14階 1406

参加者26名
 阿濱茂樹,井口貴紀,石桁正士,江見圭司,梶木克則,河野稔,
 工藤英男,小谷卓也,高橋参吉,田中規久雄,田中秀樹,中條道雄,
 中西祥彦,中村民明,西本実苗,広田高雄,正木幸子,森石峰一,
 森本哲哉,矢島彰,安谷元伸,山室公司,横山宏,吉川博史,米田謙三,
 綿田弘(講演者:元近畿大学教授)
 中西通雄(協賛:教育システム情報学会関西支部支部長(大阪工業大学教授))

第2部 懇親会 17:00〜20:00
[阪急ターミナルビル17F] 阪急ターミナルスクエア・17(館外・貸会議室)<いちょう>
参加者25名(氏名省略)

------ 第1部 研究会 ----------------------------------------------
受付:小谷卓也、森本哲哉(領収書)
写真撮影:工藤英男
総合司会:横山宏

第1部:研究会 13:30〜16:30
13:30〜13:40
 第1部 開会挨拶:中西祥彦
            細川先生への黙祷
            細川先生の資料提供:工藤英男
------ 第1部 講演 ------------------------------------------------
13:40〜15:00
  講演「誰も気が付かないプレゼンテーション」
      講演者紹介:横山宏
[講演者] 綿田 弘 先生(元近畿大学経営学部教授)
[講演概要]
○はじめに
 ・13年間 日本情報処理開発協会で、プレゼン指導を全国行脚した。
  教科書作成したが、日の目を見なかった。
 ・人を説得するには、
   内容に精通していること
   話す技術(70-80個ある)
   相手が要求していることに自分の言いたいことを合わせる
 ・論理性の高いものがプレゼンである。スキルだけではない。
 ・話したいことを話してはいけない。
 ・相手が聞きたいことを話せ。
 ・言葉のプレゼントである。
○プレゼンの類型
   解決策・解決行動の必要性の共通認識の有無と
   当事者意識と助言者意識(コンサル)で分類すると
     説得型-推薦型
     分析型-説明型

1.コミュニケーションの構造的欠陥
(1)話が伝わらない3大理由
 @自分が分かっていない
 A言い間違い/聞き間違い
 B相手に合わせた話し方をしていない(自分本位の説明)
(2)コミュニケーションの仕組み
(3)コミzニトシヨンの困難性

2.脳は考えないようにできている
「人は考えない葦である」
   学生は答えを求める、社会人は前例を探す
「考える」という仕組みを認知心理学で扱う「脳の情報処理モデル」で理解し、
「考える」ことについて考えたい。
(1)脳の情報処理モデル
(2)注意に関する2つの処理
  (馴染みなし:考えている、 馴染みあり:考えていない)
(3)3種類の長期記憶
  (意味記憶:考えている、 手続き記憶:考えていない)

3. 論理性が高いプレゼンテーション
 未だ答えが見つかっていないこと、今までの答えと異なること、を紹介するような
 論理性の高いプレゼンテーションでは、自己紹介とか物品紹介とかご当地紹介などの
 プレゼンテーションとは全く異なることが要求される。
(1)問答の大切さ(学問する)
 問の認知(未知の経験知):テーマを考える
  ->問の分析(知識の探究):データを集める
    ->問答発見(新しい経験知):一緒に考える
      ->問答発信(経験知の発信)
(2)問答に不可欠な論理的思考
 @トライアンギューラ・ピラミッド(バーバラミント)
   論理的な思考は三角錐の構造を持つ
 A論理的情報構造の創作(綿田)
   Why,What,How
 B論理的思考の意味
   Why なぜ、テーマがあるのか
          「なぜ、我が社を受けるのか」
   What なにを、テーマでするのか
          「うちの会社で、何をしたいのか」
   How どのように、テーマをするのか
          「仕事をどんなふうにしたいのか」
(3)問答の発信技術と背景
 @ 物語の創作
   問答を発信するためには仕掛けとして「物語」は有効である。
   プレゼン技術の常套手段
 ・テーマ-----題
 ・登場人物---主人公
 ・Story------時間的な関連
 ・Plot-------論理的な関連
 ・結末-------劇的な終焉
   1)物語は思い出せる
   2)展開順序(Story)のパターン
     起承転結順序法
     時間的順序法:80年代、90年代、現在、将来
     空間的順序法:地方支店、地方本店、中央本店、海外支店
   3)展開順序(Plot)のパターン
     論理的順序法
       帰納法:事例1、事例2、事例3、結論
       演繹法:大前提、小前提、結論
       因果関係/軽重:現状原因-将来結果/重要事項-軽易事項
 A視覚的思考の存在と活用
  人は言葉だけで考えている訳ではなく、感覚的思考が存在する。特に、視覚的思考は
  考える行為の中枢を占めている。効率的な情報伝達に大きく影響する。
   1)情報吸収速度
      話す速さ350-400文字/分
      読む速さ1000文字/分
      見る速さ2000文字/分
   2)時間経過で減衰する記憶
   3)視覚的思考を阻害するスライド(アイコンタクトを阻害してはならない)
      文章不可
      文字大小、段落、字下げ、空欄、色彩(赤と緑)、番号
 Bノンバーバルの威力
   ボディーランゲージ技法として、多くのプレゼンテーション技術が紹介されている。
   ノンバーバル・コミュニケーションの領域であるが、感情に関わる問題で、認知心
   理学でもまだまだ未知の領域である。研究結果の中から2つ紹介するので、意図的に
   利用すればプレゼンテーションの効果を高められる。
    1) 一歩前でアイコンタクト
    2)メラピアンの法則---間違って使われているが、使いようである。
        視覚/聴覚/言語で矛盾した情報を与えた時、人は何に反応するか
    3)距離の社会学
        ビジネスの距離:210cm以内に入れ。120cmに入ると受注できる。

まとめ
 プレゼンでは、あなたが話したいことを話してはいけない。

QAは、江見先生、中西道先生、安谷先生からありましたが、内容は省略します。

------ 第1部 テーマ検討 ------------------------------------------
15:20〜16:30 IEC2013年共通研究テーマ検討(第21回フォーラムに向けて)
 司会 矢島彰
テーマ例
「単位の実質化をどのように実現するか?」
  11月の定例研究会に話題となった。
「ネット資源のみを用いたレポート作成は間違いなのか?」
  話者:江見圭司
「家庭での情報教育のあるべき姿は?」
  話者:矢島彰

第1部 閉会挨拶 矢島彰

------ 第2部 懇親会 ------------------------------------------
第2部:懇親会 17:00〜19:00
 会場:[阪急ターミナルビル17F] 阪急ターミナルスクエア・17(館外・貸会議室)<いちょう>
    第2部 司会:横山宏
17:00 開会挨拶 中西祥彦
     乾杯  田中規久雄
     スピーチ 森石峰一、井口貴紀、工藤英男
           西本実苗、正木幸子
           田中秀樹、阿濱茂樹、
19:00 中締め挨拶 高橋参吉、中條道雄
 ○次年度からの定例研究会の会場について
   候補
   1)可能な限り、これまでの関学梅田キャンパスをお願いしたい。
   2)私学会館(京橋)、大学など。
 ○次年度フォーラム資金
   15万円程度

19:30 閉会挨拶 矢島彰
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以上